近畿地方は日本文化の中心として古くから活発な文化活動が行われ、数多くの伝統芸能や文化財が継承されている。そのため、国宝・重要文化財の約6割、人間国宝の約3割、日本の世界文化遺産の11件中5件(法隆寺地域の仏教建造物・姫路城・古都京都の文化財・古都奈良の文化財・紀伊山地の霊場と参詣道)が国土面積7%の近畿地方に集中している。ことに京都や奈良は古都として名高く、国内外から多くの観光客を集める。
江戸時代、上方は町人層を中心に発展し、豊かな経済力を背景に元禄文化(上方文化)が花開いた。大衆演芸が活発に行われ、上方歌舞伎や文楽、上方落語などが生まれた。近代には漫才が発達し、大阪はお笑いの一大拠点となった。
町人主体の地域柄、大坂では合理主義的でイラチ(せっかち)で実と本音を重んじる気風が育まれた。これは理想主義的で名と建前を重んじる武士主体の江戸のそれとは対照的なものであった。そのため大阪の気風は江戸・東京側から特異なものとして誇張して捉えられ、また近畿地方全体がそうした大阪のイメージで一括りにされることがよくある。ステレオタイプな大阪・関西像についてはこちらも参照。
年中行事
食文化
近畿地方の伝統的な食文化の特徴は薄味が好まれることである。北前船によって蝦夷地から大量にもたらされた昆布、播磨国龍野で考案されたうすくち醤油、白味噌が伝統的に多用される。盆地で新鮮な海産物に恵まれなかった京都では京野菜や乾物を活かした京料理が発達し、また大阪は海運を通じて食材の集積地だったこともあり「大阪の食い倒れ」と称される。現在ではたこ焼きやお好み焼きなどのこなもんと呼ばれるB級グルメも発達している。
蕎麦対うどん、鰻の蒲焼の違い、江戸前握り寿司と関西寿司、桜餅の違い、飲食物の名称など、東京との食文化の違いがよく比較される。東西で名称が異なるものには「お造り」「関東煮」「フレッシュ」「サンライズ(神戸など)」「ぜんざい(西日本全域)」「たぬき(大阪と京都でも違いがある)」「豚まん」「飛竜頭」「レーコー」「冷麺」などがある。
そのほかの近畿地方の食文化の特色としては、但馬牛・神戸牛・近江牛・松阪牛といった和牛の産地であり牛肉が好まれることや、灘五郷や伏見など伝統的な日本酒の一大産地であること、京都市を筆頭にパンの消費が高いことなどが挙げられる。
また、意外なことであるが、中京圏の食文化の代表格である味噌かつや天むすは、三重県津市が発祥の地である。
方言
いわゆる「関西弁」は京言葉を中心に発展した。江戸時代に江戸言葉が台頭するまで事実上の共通語であった[1]。現在も共通語(標準語)に次ぐ勢力を持ち、特に大阪弁は漫才を通じて知名度が高く、準共通語といっても過言ではない。しかし共通語の影響から伝統的な方言は衰退しつつあり、また近畿地方各地の様々な方言が関西共通語とも言うべきものに均質化する傾向がある。
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